水島優展 影の肖像 Le portrait de l’ Ombre

この度、garage(ガラージュ) で下記の日程でパリで活躍する写真家・水島優さんの展覧会「水島優 展 影の肖像 Le portrait de l'Ombre」を開催する運びとなりました。水島氏は、写真を媒体に光と影をテーマにして作品を制作しており、今回展示する写真作品は、 彼が制作してきた3つのシリーズのなかから選出した作品群です。ぼく自身は共同企画として参加させて頂いております。また15日には水島氏とのトークショーを行うことになっておりますので、お時間がある方はご参加下さい(参加自由)。

タイトル:「 水島 優 展 影の肖像 Le Portrait de l'Ombre 」
会 期: 2012年1月10日(火)-1月21日(土) 11:00-19:00(水曜日定休)
関連企画:1 月 14 日(土)オープニングパーティー19:00~
場所:ギャラリースペースgarage(ガラージュ)
〒650-0003 兵庫県神戸市中央区山本通3-8-1 1F

トークイベント @CAP(芸術と計画会議)内カフェ
水島 優(アーティスト) × 唄 邦弘(神戸大学大学院)「 カフェトーク - 写真の影/光を捉えること 」 司会 太田 賢佑(garage 主催)
1月15 日(日)15:00-17:00 開催場所:CAP(芸術と計画会議)内カフェ
C.A.P. 芸術と計画会議

◆共同企画 唄 邦弘(神戸大学大学院)
日常のなかで私たちは、影を光を遮るものとして、あるいは自身の歪められた姿としてしか見ていません。それに対して本写真展のなかで、影はそれ自体がひとつのイメージとして捉えられています。しかし、その姿は、実際の対象の写し/移しでありつつ、それ自体が全く異なったイメージを見る者に与えます。というのも、ここでは光と影の境界は曖昧にされ、影はたんに光の反転ではなく、むしろその二つが互いに浸食し合う領域を作り出しているといえます。
 本展覧会では水島氏の写真を通じて、こうした私たちの何気ない生活のなかで見過ごされている光と影が織りなすパラドックスなイメージについてご覧いただければと考えております。

企画内容についての詳しい情報はこちらをご覧下さい。
http://d.hatena.ne.jp/TERAKOYA_garage


水島優さんのHPはこちら

神戸大学芸術学研究会

shirime2011-11-04

神戸大学芸術学研究会
で発表します。研究会は今回で六回目だそうな。

第6回 神戸大学芸術学研究会
特集「脳/美学――脳科学のイメージ(論)

2011年11月19日(土)13時〜 (聴講無料・来聴自由)
会場:神戸大学文学部・A棟一階学生ホール 【会場案内】
発表者
-井上研(名古屋大学大学院)
-岩城覚久(関西学院大学大学院)
-真下武久(成安造形大学メディアデザイン領域講師)
-唄邦弘(神戸大学大学院)
-門林岳史(関西大学文学部准教授)

主旨

「脳の10年」とも呼ばれた1990年代以降、脳科学は「心」のメカニズムに関して次々と新しい発見をもたらしている。その成果はいわゆる自然科学の領域を超えて、人文学の領域にも少なからず影響を与えてきた。それは美学・芸術学とて例外ではない。「神経系美学」と呼ばれる分野は、脳科学を積極的に応用しながら美学を鍛えなおす新たな可能性を提示している。  しかし、視覚イメージと脳機能の関係を明らかにしようとするこうした試みは、その方法自体が脳をイメージ化し、解読する様々なイメージ実践(脳地図やfMRIなど)に基づいているということをしばしば忘れているようにも思われる。本研究会では、脳とイメージを媒介するこの脳=イメージに光を当てながら、脳科学と美学の結節点を探りたいと思う。



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■認知考古学

縄文のムラと社会 (先史日本を復元する 2)

縄文のムラと社会 (先史日本を復元する 2)

以下の報告に認知考古学の登場の経緯がコンパクトにまとめられている。
こころの未来研究センター「考古学におけるこころの問題:認知考古学の挑戦」
すごいネーミング。。

神の息吹

shirime2011-07-01

Homo spectator, Paris : Bayard, 2007.

マリ=ジョゼ・モンザンが近年、イメージの発生の問題系を神学と人類学―ネガティヴ・ハンド―との連続性のなかで捉えていくひとつの理由は、恐らく、両者のイメージの発生の起源に<息を吹く>という身ぶりの類似性を見出すことができるからである。一方は旧約聖書に登場する(『創世記第2章7節』―「主なる神は土のちりで人を造り、命の息をその鼻に吹き入れられた。そこで人は生きた者となった。 」―)に登場する人間に生命を与える神の息吹。他方は、口に含んだ顔料を吹き散らす際の息。それによって手の刻印がネガとして出来上がる。モンザンは、この自己と自己の分離(手の痕跡)の中にイメージの発生と、自己の誕生を位置づけるのだが、ここで息を吹くという行為は、イメージを生み出すきっかけになっている。その他にも、「息を吹く」モチーフは、ギリシア神話などにも見られる(例えば、ヘパイストスが作った女の像に、ゼウスが息を吹き込み生命を与えるとか。ボッティチェリの『春』などに登場する西風の神ゼフィロスと、妻花の女神フローラの息とか。。)いずれにしても、息を吹くことが、何らかの対象に生命を与えることを意味しているのであり、モンザンは、息を吹きかけられることによって、事物が何らかのイメージとしてたち現れる、その瞬間をまずは議論の出発点として問題にしている。

そういえば、明後日表象文化論学会で発表だった。
http://www.repre.org/conventions/6/

ダーウィンの進化論受容を考えるために

ダーウィンの進化論受容を考えるために

The Comparative Reception of Darwinism

The Comparative Reception of Darwinism

進化思考の世界 ヒトは森羅万象をどう体系化するか (NHKブックス)

進化思考の世界 ヒトは森羅万象をどう体系化するか (NHKブックス)

文献

太古の光景―先史世界の初期絵画表現

太古の光景―先史世界の初期絵画表現

マンモスの運命―化石ゾウが語る古生物学の歴史

マンモスの運命―化石ゾウが語る古生物学の歴史

先史時代の再現

考古学のひとつの目的は、発見された遺物痕跡から過去の時代の文化や社会を理解することにあった。恐竜の骨の化石から恐竜の姿を再現したり、足跡から歩き方や身ぶりを再現したり、つまり痕跡から過去のイメージを再現することが目的だった。その痕跡からイメージへの過程には、科学的根拠だけではなく、その時代の芸術家の手腕とそこに働く想像力が関わっている。たとえば、Elisabeth Daynesは、原始人の模型アーティストとして愛知万博にも来ていたらしい。

http://www.daynes.com/en/home.php