2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ユベルマン

■ユベルマンは、バタイユのヘーゲル的弁証法の使用を決して概念的な解釈として捉えるのではなく、むしろその体系だけを抜き取ったものとして解釈する。バタイユの弁証法的思考の中でも、とりわけ『ドキュマン』においては、二つの方法が展開されている。その…

シュルレアリスムのヘーゲル受容

■マーティン・ジェイ「ルフェーブル―シュルレアリスムとフランスにおけるヘーゲル主義的マルクス主義の受容」を読む。 →WWⅡまでにフランスには主に二つの方向から「全体性概念」への受容があった。その一つはデュルケームの有機的全体性を頂点とするコント的…

読書会

■まだまだ続くユベルマン読書会 フロイトの<形象性への配慮>から二次的加工を行い、<認識可能性への配慮>へ、という<筋>の段階的なドラマを、ユベルマンは<形象的止揚>となずける。ただ、ユベルマンが主張するのは、この聖骸布の場合、敷布に何らか…

ベケット『ゴドーを待ちながら』と短編作品「死んだ頭」を読み始める。

『NIPPON』

偶然に名取洋之助の『NIPPON』を貸していただいた。 http://www.kokusho.co.jp/series/nippon.htm →気づいた点を書いておく。名取洋之助が主幸する日本工房が1934年10月から刊行した『NIPPON』は、コート紙を使用し、グラビア印刷によって、様々な写真を組み…

今日はUSVという怪しげなビデオ屋で200円でビデオを買ってみたのだ。というわけで学校で黒澤清を見ようとしたが、テレビが壊れているのであえなく断念。 その代わりに、これをパラパラ見る。ジャン=リュック・ゴダール 映画史 全8章 BOX [DVD]出版社/メーカ…

バタイユ/ヘーゲル論1

■バタイユ/ヘーゲル論 まずは、1930年代フランスにおけるヘーゲル受容の話から。ブルトンがヘーゲルをアカデミックな学問としてシュルレアリスムに取り入れたのは結構有名な話。それに対してバタイユにとって、ヘーゲルとはアカデミックなものではない。バタ…

今日は500円でDVDを買ってみてみました。チャプターリストも解説も何もなく、単に作品が入っていただけだった。500円だしまー仕方ないか。汚名 [DVD]出版社/メーカー: JVCエンタテインメント発売日: 2002/09/27メディア: DVD クリック: 6回この商品を含むブ…

何となくショアーについて調べてます

イメージ、それでもなお アウシュヴィッツからもぎ取られた四枚の写真作者: ジョルジュ・ディディ=ユベルマン,Georges Didi-Huberman,橋本一径出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2006/08/08メディア: 単行本 クリック: 99回この商品を含むブログ (38件) を見る…

散々悩んだ挙句ユベルマンのバタイユ/ヘーゲル論を読むことにする。

美学会が終わりまして2

■美学会の後処理 『Carl Einstein in Documents: And His Collaboration With George Bataille』 これの読んでいなかった部分をとりあえず全部読み終える。主張は変わらず、バタイユ/アインシュタインの関係が中心なもんで、いい加減飽きたので次にいく。 ア…

男はつらいよ 寅次郎恋やつれ [DVD]出版社/メーカー: 松竹発売日: 2005/07/29メディア: DVD クリック: 5回この商品を含むブログ (13件) を見る初めてちゃんと見た。初めの夢のシーンから始まり、それが現実として予定調和的に物語が展開するこの映画は、物語…

美学会が終わりまして

■美学会が終わりまして、 反省すべきこと。まず今回の発表では、テクスト/イメージの関係を通じてバタイユの『ドキュマン』での実践を明らかにするものであったが、この議論は、あまりに事実的な分析。つまりテクスト/イメージの関係を論の根拠とすること…

『真贋のはざま』を軽く見ながら、レジュメを製作。 名刺を作ろうとするもあまりうまくいかず・・・。

美学会 当番校プログラムに参加します

▪美学会発表→こちら 自分が「芸術・宗教・自然」というカテゴリーだというのは始めて知った。あんまり関係ないけど。 原稿はひとまず完成。予定通りといえば、予定通り。後は、文章の構成を少しとレジュメ作りと。

■メモ(バタイユとアインシュタインの関係) 『ドキュマン』の初期段階には、およそ二つの力を見出すことができる。そのひとつは、バタイユであり、もう一方は、ドイツの出身の作家カール・アインシュタインである。彼らは、互いに対立しあう立場から、同じ…