2006-12-01から1ヶ月間の記事一覧

これからすること

『甲殻機動隊』を読んで、一ヵ月後の論文のおよそのめどが立った。当時のコンテクストを押さえたうえで、シュルレアリスムとバタイユを比較すること(細かく言えば、シュルレアリスムとその他のアヴァンギャルドとの差異も)。さらに二ヵ月後の発表には、でき…

フェイスロボット

■フェイスロボット デュシェンヌ・ド・ブローニュが行ったような顔の表情の電機分析は一見馬鹿らしいニセ科学のようなものしてみなされているが、現在においても顔の表情に対する科学はずっと続いている。現在では、その表情の分析を基にして、バーチャル世…

顔が

■ゾヴィチェックを読み始める。 Ghost in the Shell: Photography and the Human Soul, 1850-2000 (MIT Press) 人間の顔は、人間の性格や主体性を表しているというのは古典的な西洋芸術の肖像画の芸術を支持するものである。しかし1920年代のアヴァンギャル…

マグリット 隠された女性

1929年の「シュルレアリスム革命」12号に掲載されたシュルレアリストの集合写真には、マグリットの絵画が中央に配置されている。マグリットが正式にフランスのシュルレアリスム運動に承認されたのがこの号からであり、マグリット自身がこのモンタージュを作…

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ザ・フライ (特別編) [DVD]出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン発売日: 2007/01/26メディア: DVD クリック: 1回この商品を含むブログ (8件) を見るクローネンバーグ監督の作品。 原作の『蝿(はえ) (異色作家短篇集)』(…

キッチュの復権

■エッセンシャルペインティングつながりで松井さんの講演会を聞きに行く。 1939年のグリーンバーグの「アヴァンギャルドとキッチュ」に始まり、現代においてキッチュの復権へと至るという絵画の変遷が主な話。キッチュとしての絵画は、従来の抽象的な表現よ…

ハエを探しています

■ハエ1 Pで発表をさせていただく。もう一歩及ばず。それはおいといて、ひとつ気づいたのは、ハエというのは実は、単眼ではなく、複眼だったということ。 複眼では、個眼それぞれで像を見ているのではなくて、像が分割されてモザイクのように見えているよう…

心霊写真が怖いのは

心霊写真が怖いのは、 ある意味では、そこに映った霊の身体が、ある時には手や足、またあるときには半透明、またあるときには歪曲した身体というように、何らかの形で本来の人間の姿を欠いているからではないだろうか。もちろんここには見ること/知ることの…

これはマン・レイによるシュルレアリストたちの肖像(1934)。

ゼミ発表

■ゼミ発表の日だった。 今回問題にしたかったのは、肖像写真における真正性。ブルトンにとって現実世界(現実のオブジェ)が模倣としての芸術とは何のかかわりを持たず、「痙攣的な美」と呼ばれるもの素材でしかないとするならば、ブルトンの肖像写真は、現実…

シュルレアリスム写真家として顔写真を撮影した人物として、マン・レイを忘れてはいけない。

シュルレアリスムにおける全体性

■当時の状況がどうであったのかは知らないが、シュルレアリストたちは多くの証明写真(photomatons)を撮影している。また同じように多くの集団肖像画のような写真もある。とくにブルトンの場合は、写真だけでなく、絵画などの肖像画など異常なほどよく目にす…