ニーチェを読む

遅ればせながら、現在ニーチェの『道徳の系譜』を読んでいる。ニーチェによれば、権力とは正義の名の下に、他の者=悪い者を抑圧し平均化する。これに対して主人は、自発的に、価値を決定し自ら「善い」者を創造する。同じような関係から、刑罰についても考えることができる。刑罰とは、犯罪者のために作られるものではなく、能動的な人間、強力な人間、自発的な人間、攻勢的な人間=主人によって作られる。その最も最たる形態が法律だという。

アキ・カウリスマキ罪と罰 白夜のラスコーリニコフ』を見る。
解説にあるような〈ニーチェ的なニヒリズム〉というほどのものでもなかった・・・