2007-01-01から1年間の記事一覧

歴史と記憶の狭間のイメージ

André Gunthertの授業がようやくちゃんと始まりだした。 http://enseignements.ehess.fr/ue/960/ 現在におけるイメージとは如何なるものなのかを考察するのがこのゼミの目的だそうだが、そのために彼はこれまでの歴史や記憶の中で残されてきた痕跡としてのイ…

シュプレヒコールの中で

□今日はパリはストの日だそうで、地下鉄やバスはほとんど運行していないよう。学校の授業も変更になっているところもあるようですが、町は比較的静か。 http://www.ratp.com/ ・・・と思ったのは、朝だけで、昼頃になるにつれて、徐々に騒がしくなってきた。僕…

パリだけどロンドン

明日からパリに行ってきます。これは必携書!ですよ。まどろみのロンドン―映画作家の妄想スケッチ作者: 佐藤真出版社/メーカー: 凱風社発売日: 2004/03/01メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (3件) を見る

■臨時増刊:ヘーゲル特集号現代思想2007年7月臨時増刊号 総特集=ヘーゲル 『精神現象学』二〇〇年の転回出版社/メーカー: 青土社発売日: 2007/07メディア: ムック購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (12件) を見るバタイユとヘーゲルについての論…

文献紹介

Encyclopaedia Acephalica: Comprising the Critical Dictionary & Related Texts (Atlas Archive, 3)作者: Acephale (Secret Society),Georges Bataille,Isabelle Waldberg,Robert Lebel,Iain White,Dominic Faccini,Alastair Brotchie出版社/メーカー: Atl…

イメージ(論)の臨界――イメージの氾濫を前にいかに思考するか

■こちらで発表させてもらうことになりました。 フォーラムタイトル 「イメージ(論)の臨界――イメージの氾濫を前にいかに思考するか」 日時 2007年8月31日(金)13時から 場所 京都大学大学院人間・環境学研究科棟233号室 http://www.kyoto-u.ac…

小さいときによく可愛がってもらった祖父が亡くなったと連絡をもらったので葬式に出席してきた。93歳でほとんど老衰で静かに臨終を迎えたそうです。夏も盛りの時期だったので、遺体にはドライアイスが大量に着けられていた。そのためか、水滴のついた祖父の…

ストリップキング神戸

夕方から神戸第一劇場へ。いつも以上に盛り上がっていて、場内は満席、立ち見状態だった。初めてストリップ小屋の雰囲気を味わえたような気がする。香版表はありえないぐらいビックなストリッパーたちの組み合わせであったようで、全国各地から応援に来てた…

明日はパンプレデー

ロラン・バルトがこんなこと言ってた。 実際、われわれにとって<ヌード>とはひとつの造形的な価値、あるいはエロス形成的な価値を持っている。言い換えれば、ヌードは常に<形象を表そう>としているのである。ストリップがまさにそうだ。それは、表象のイ…

La Part de l’Oeil

■<La Part de l'Oeil>誌第10号(1994)バタイユ特集号 「バタイユと造形芸術」 オリエ、ナンシー、シュリアなどの著者が論文を寄せている。 http://www.lapartdeloeil.be/part/10.htm

■最後にこれ斬首の光景作者: ジュリア・クリステヴァ,塚本昌則,星埜守之出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2005/01/24メディア: 単行本 クリック: 20回この商品を含むブログ (18件) を見る

『美学芸術学論集』第3号:修正と訂正のお願い

■訂正と修正のお願い 『美学芸術学論集』第3号(2007)の私の論文 「ジョルジュ・バタイユにおける形態の弁証法―雑誌『ドキュマン』における「人間の姿」―」 において、引用の間違いのご指摘を頂きました。こちらに修正箇所をあげさせていただきます。 本文39…

開いてみましょう

■次この本を開いてみる開かれ―人間と動物作者: ジョルジョアガンベン,Giorgio Agamben,岡田温司,多賀健太郎出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2004/07/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 20回この商品を含むブログ (43件) を見る極論すれば、本書は動物と…

パルス

視覚論 (平凡社ライブラリー)作者: ハルフォスター,Hal Foster,榑沼範久出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2007/04/09メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 24回この商品を含むブログ (31件) を見る原稿が止まってしまったので、必死で三宮に買いに行った。表紙…

◆ウメズ『漂流教室』 今回はウメズ『漂流教室』で発表。 問題は主に二つ。ひとつは、ウメズのコマ割の非運動性とそれをある意味助長する反復的な「過剰さ」を明らかにすること、そしてもうひとつがヘビ女シリーズ以来のウメズマンガにおける大きな眼の描写の…

マーティン・ジェイ『伏目』できになったのは、宗教的体験と幻視的な「光」との関係について。どういう意味で引いてきたのかようわかん。参考文献をとりあえず挙げておく。 The Mutable Glass. Mirror-Imagery in Titles and Texts of the Middle Ages and E…

第九回視聴覚文化研究会

◆告知 第九回視聴覚文化研究会 日時:2007年7月21日(土)14:00〜16:15 会場:同志社大学(今出川キャンパス)明徳館3Fメディア教室 発表時間:14:00〜15:00、15:15〜16:15 発表者及び発表タイトル: 1. 「サウンドスケープ再考:音の環境をめぐる人類学的考…

藤子不二雄Aの「笑ゥせぇるすまん」で、喪黒が「ドーンン!」ときめポーズをするとき、その主人公の驚きの顔は、ウメズの驚きの顔とは似ているようでまったく違う。カトウさんが書いているように瞳の大きさや黒色の割合が違う。 第35話 「愛妻写真」:写真に…

◆ウメズの「恐怖マンガ」 ウメズは自分の作品を怪奇マンガとは呼ばずに「恐怖マンガ」と読み替えたことによってウメズの漫画家としてのキャラを確立したと言われている。これは自身の作品を「物理的恐怖」から「心理的恐怖」へと転換していったと語られる際…

ゴースト・オブ・マーズ [DVD]出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント発売日: 2005/09/28メディア: DVD購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (9件) を見るジョン・カーペンター監督。タイトルどおり、火星人のお化けというぶっ飛…

上を向いて歩こう

◆東京:表象文化学会に行って来ました。 ウメズ論は、『イアラ』『おろち』『猫目小僧』を中心に、ウメズマンガの物語における語り手の脱境界的な描き方によって、読者を如何に「心理的」恐怖へと導くのかというもの。主人公(おろち、猫目小僧)は、一方で当…

恐怖ギャラリー (リイド文庫―Leed horror bunko)作者: 日野日出志出版社/メーカー: リイド社発売日: 1998/06メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る日野日出志の恐怖マンガは見た目からなんか変な人物が登場する。楳図の場合と違って、パロディ的…

秘密の=衣服を脱いだ思考

◆ジャン・リュック・ナンシーの論文「La pensee derobee」を読み始める。La Pensee Derobee作者: Jean-Luc Nancy出版社/メーカー: Editions Galilee発売日: 2001/01メディア: ペーパーバック クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る「私は娼婦がド…

古賀新一と楳図のまんがは、恐怖の題材からすればよく似ているように思えるが、キャラの書き方、とくに眼の書き方がまったく違う。楳図のマンガでは眼が大きく、そして目は輝いている。そして恐怖の場面では焦点が合っていないぐらい黒目が大きい。これはつ…

第八回視聴覚文化研究会

■視聴覚文化研究会・オムレツ大会 「視聴覚文化研究会」と看板立てたら、耳の聞こえない人のためのセミナーに来たというおばあちゃんが乱入してきた。ある意味正しい選択。 『オクトーバー』誌「視覚文化についてのアンケート」(1996)の議論を元に今一度、カ…

バタイユのエロティシズムは本当にエロいのか?

◆京都セーカ大で授業をしてきました。 18時からだと思ってたら、17時30分からだったので少し焦ってしまった。 今回は原稿を用意したが、原稿があったらあったで不便なことも起こった。できればないほうがいいと思う。論文的な文書で書いたので授業は、途中で…

◆明日京都セーカ大学で一コマだけ授業をさせてもらうことになりました。内容はエロティシズムについてお話しするつもりです。急に電話がかかってきて決定した話なので、どこの教室でどういう人が聴講するのかもよくわかりませぬ。…まーいつものことなので問…

視聴覚文化研究会 共同研究会

■視聴覚文化研究会・オムレツ大会 日時:2007年6月23日(土)午後1時〜5時(あるいはエンドレス) 場所:西宮市民会館アミティホール四階小会議室A※会場は12:50開場です。アクセスマップ 視覚文化の好きな人々が集まった研究会という批判を受けて、それに…

著作権シンポ

◆著作権シンポに行ってきました。 現在において当然とみなされている作者-作品、あるいはオリジナル/コピーというのは、西洋の近代の美学的、資本主義的な論理によって生み出されたものにすぎず、その枠組み自体をもう一度問い直す必要がある。また増田さん…

バタイユのエロティシズム論において問題なのは、その議論が、自分の経験的な部分から出発しているため、結局それを引き起こす対象については曖昧なことしか言っていないということ。バタイユが内的体験を喚起する対象イメージは、いくつかあげることができ…