「芸術と文化の収集について」

shirime2005-06-07

■仮面。ネタ切れ。
文化の窮状―二十世紀の民族誌、文学、芸術 (叢書・文化研究)
■「芸術と文化の収集について」
→この章の前半では、西洋の「芸術=文化システム」を通じて、非西洋的なもの(エキゾティックなもの、事実、意味)の分類(一方で(科学的)文化的器物として、他方で(審美的な)芸術作品として)が、ある種の西洋的領有(appropriate)による価値付けに過ぎないということが示される。このような文化的範疇のなかで、「高尚な」文化と「低級な」文化が分類されていく。
【疑問点】

  • まず、単純にではどうすればいいのか、という疑問が残った。クリフォードのひとつの答えは、「フェティッシュ」(p.290)として、より親密なレベルで接するとしているが、あまり納得がいかない。→恐らく「フェティッシュ」について、あまり理解できない。
  • A.J.グレマスの「意味の四角形」は相変わらず理解不能。(クラウス『視覚的無意識』も同じ。)
  • p.293大文字Cultureと小文字のcultureの違い。
  • 第4章での『ドキュマン』=未完のコラージュは、ある種のブリコラージュということができるのだろうか?(これは全然根拠なし、漠然と感じたため。)

→今回のブリコラージュ展は、このようなクリフォードの議論に対するひとつの解決策となりえたのかもしれない。