「シュルレアリスムの写真的条件」

shirime2005-12-08

■探し物
Georges Didi-Huberman, "The Index of the Absent Wound (Monograph on a Stain)," October (1984)
■クラウス「シュルレアリスムの写真的条件」
シュルレアリスム写真の「再現=表象としての現実(reality as representation)」についてもう一度。
シュルレアリストたちは、「痙攣的な美」や「驚異的なもの」といったシュルレアリスムの理念に見合うようなものを無意識や民族誌的な意味での「他者」の中に求める。そこでエクリチュールは、そうした無意識を再現=表象することができるひとつのメディウムであった。さらに彼らはそれをパリという都市に見出していった。ここで注意すべきは、彼らが今ある現実を否定して全く別なもの(無意識/他者)というものを認識したうえで、その別のものを見えるものへと再現しよう試みたということ。つまり結果としては、主体的に他者を認識したということができるものの、それ以上に自己/他者、主体/客体、意識/無意識現実/非現実という区別を行っていたということに注目する必要がある。
クラウスはこのシュルレアリスムによる無意識(他者)を、現前/再現、つまり「眼に見える現実」/「写真によって再現された現実」という対立へとずらして考えている。その方法として、用いられたのが間隔化と写真のインデックス性という二重化。

■蝋人形

■後フォトモンタージュについて調べる。写真はハートフィールド(1932年)