融即の法則

■ブリュルを読み進める
ベルクソンと同じく高等師範学校で教鞭をとっていたブリュルがシュルレアリスムに受け入れられたというのが何となくよくわかる。
レヴィ・ブリュルが考える集団表象とは、西洋的な主体/客体の二項対立などは全く存在しない、前理論的なものであり、そのため表象=現前ということも当然。つまり模倣され、再現されたオブジェと本来の現実とは全く同一。そこから有名な「融即の法則」が導かれる。しかしバタイユは、この融即に対して、一定の根拠を認めるものの、ブリュルが考える前理論的融即には理性が存在していないとして否定している。