美術館めぐり

■さきにホイットニー美術館展を見に行く。
「移民」「都市」「消費」「記憶」と四つのセクションに分けられて、作品が展示されており、そのテーマに見合った様々な作品がひとつの部屋に集められていた。まずは、マーク・ロスコの作品。そしてそれぞれの部屋には、中心となる作品を中心におき、その周りにその他の作品が配置されている。初めの二つのセクションの出入り口は直線状になっており、入るとすぐに今回の展覧会のポスターにもなっているリキテンスタインの鮮やかな色の作品が眼に入る。ところが、その観者の注意を妨害するかのように、第一セクションのニューマンの作品が重ねられて配置されている。この美術館の建物自体はあまり好きではないが、眼の誘惑を掻き立てつつも、それを妨害し、またその障害物自体がひとつの作品であるように観者の視線を中へと導く配置の仕方はよかったと思う。
■ついでに「アンリ・カルティエ=ブレッソン展」も行く。
あまり期待せずには行ったので、全部で400点以上という数の多さに満足しとく。これだけの数を見ると、これまでのブレッソン言説じゃ物足りないところがたくさんあるように思った。特に著名人のポートレート写真は、結構楽しめたのにほとんど語られていないように思う。