アインシュタインとドキュマン

Carl Einstein in Documents: And His Collaboration With George Bataille

Carl Einstein in Documents: And His Collaboration With George Bataille

この論文は『ドキュマン』をカール・アインシュタインバタイユの相互的な概念/イメージの関係を基にして、三つの時期に分け、「概念」「イメージ」「概念とイメージ」と段階的に議論している。またその大枠としてフランス/ドイツという異文化交流がこの雑誌を特徴づけていることが指摘されている。
しかし、この論文において最も問題なのは、彼らの関係を重視するばかりに『ドキュマン』全体に「連続性」を与えようとしたことではないかと思う。一般に『ドキュマン』には様々な分野の人々が介入しているといわれているが、それにあまりに全体性を与えようとしすぎているのである。