マグリット 隠された女性

1929年の「シュルレアリスム革命」12号に掲載されたシュルレアリストの集合写真には、マグリットの絵画が中央に配置されている。マグリットが正式にフランスのシュルレアリスム運動に承認されたのがこの号からであり、マグリット自身がこのモンタージュを作るために、その他のシュルレアリストたちに証明写真を取るように進めたと言われている。
このマグリットの絵画＜隠された女性＞は、その後ブルトンによって様々な展覧会(シュルレアリスム国際展など)に持ち出されたが、その後日の目を浴びることは無かった。だが、『革命』誌の再版に伴い、シュルレアリスムのモンタージュ写真とともに、再びこの絵画が注目を浴びるようになったと言われている。よく考えるとこれは、現在の再版された資料から、シュルレアリスム的イメージを定義しなおしているという奇妙な状態が起きている。