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◆ウメズ『漂流教室』
今回はウメズ『漂流教室』で発表。
問題は主に二つ。ひとつは、ウメズのコマ割の非運動性とそれをある意味助長する反復的な「過剰さ」を明らかにすること、そしてもうひとつがヘビ女シリーズ以来のウメズマンガにおける大きな眼の描写の変化。加藤(『ユリイカ』)の言うように、楳図マンガにおける登場人物の眼にはコマ割りのコンティニュイティを停止させるような光り輝くコロナが描かれているが、実際その眼自体は初期と後期では全く異なっている。『漂流』では、こうした眼が単に怪物だけではなく、人間的な眼においてさえ描かれている。
問題は、『おろち』以降の『漂流』以外の作品において主張される「精神心的恐怖」をすべて眼の描き方に還元してしまったことだと思う。とくに「口」というもうひとつの恐怖を表す器官について同時に分析していかなければならないはず。それとその他の恐怖マンガとの比較。思ったよりもつのだじろう(『亡霊学校』)の描写は動的で、描線やオノマトペが効果的に用いられていた。
さて次はゼミ発表の準備。
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