2007-07-18 開いてみましょう ■次この本を開いてみる開かれ―人間と動物作者: ジョルジョアガンベン,Giorgio Agamben,岡田温司,多賀健太郎出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2004/07/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 20回この商品を含むブログ (43件) を見る極論すれば、本書は動物と人間の境界というのがきっちりしたものとしてあるのではなく、あるいはどちらに還元されるでもなく、常にその両者に開かれた、「中間休止」というものがあるということ。この本の流れは、フーコーの生政治学を基にして、バタイユ/コジェーヴのアセファル・スノッブという人間化された動物から始まり、本書の核となるハイデガーを通過し(この「開かれ」というのもハイデガーから)、最後にもう一度バタイユへと戻る。非常によい本だったが、(解説にもあるように)もう少し近代的あるいは文化的な主題も展開して欲しい。