サブカル対談 反省その2

サブカル対談 反省その2 
[ http://d.hatena.ne.jp/photographology/20060915を受けて]
これまで、私自身もサブカルといわれるものにそれなりに触れてきたように思います。実際今回のブラック・ミュージックやマンガ論は非常に楽しんで拝聴させていただいた。ただ今回の対談では、サブカル−ハイカルの対立項ばかりが強調されてしまい、なぜそれを扱うのか、あるいはサブカルとは何かということはまったく問題になっていなかったように思います。「美学」という形態が変化し、従来の「美学」という学問だけでは限界があるのは、自分の研究からも何となくわかります。対談をなさっていた先生方は、これまでいやというほどそれを肌で感じてきたのでしょう。ですが、周りの学生(たいていは年下)を見ていると、彼らがそうした疑問をまったくもっていないように見えます。今回のサブカルが学問であるか/ないかという対談は、そうした反省なき学生たちにとっては、サブカルそれ自体を学問として前提していることを示すことになったのではないでしょうか?その温度差のようなものを感じてしまい、そうであるならば最初からサブカルに「権威」を与えてやればよいのではないかと感じました。