X marks the spot

今日で一応終了。簡潔に言うと、ヴィドラーは、チャンドラーなどの小説にみられるロサンゼルスという都市空間に広がる犯罪の偏在性を基にしてバタイユの反モニュメンタル的、反幾何学的、反建築的要素を位置づけたかったのだと思う。そこにおいて空間とは、…

「空間」(『ドキュマン』1930年第1号)に掲載されたイメージ。それぞれ長いキャプションがつけられている 上:オハイオ州コロンブス刑務所の壁の崩壊 下:チンパンジーがメイドの格好をしている 上:民族誌写真 下:大きな魚が小さな魚を食らうところ

→ヴィドラーが考える建築的なモニュメントについてまずはおさえる。 モニュメントもしくは記念碑の定義そのもは、唯一の出来事あるいは個人の意味を封印する唯一性、特異性を含意するのであって、それは唯一無二の存在、それゆえ記念碑とするにふさわしい人(…

ひとまず読み終える。議論の軸は3つあるように思う。ひとつは犯罪の場所と対象の問題、ひとつは視覚の問題、そしてもうひとつがバタイユの空間の問題。この3つを絡めて議論しているからややこしいの。 概略1 まずヴィドラーが問題にするのは、犯罪現場にお…